Bach Flower Remedies for Animals <<エッセイ>> | ||||
富士山も先週の寒さで真っ白のフードをすっぽりまといました。 毎回注文etc. 夫に頼んでばかりですが、たまにはレメディの勉強中の本人が おしゃべりしなくては・・・と書いています。 動物に使った体験をお伝えしては・・・といつも夫に言われているのですが、 それじゃと、この春から6ヶ月かかって保護した、放浪犬の猟犬COOちゃんのことをお伝えしようかなと思います。 夫がこの春3月に森で出会って声をかけてから、2ヶ月近くたった5月の連休の頃、 チラホラうわさに聞いていたノラの彼女を、私がはじめて見たのは、雨のそぼ降る真夜中です。 外灯のあかりの下雨にぬれた道のむこうに黒いシルエットの、いかにもけものっぽい姿でした。 けっこう大きい犬だなと思いました。 さまよっている犬猫の行く末は、悲惨なものですし、村でどうあつかわれるかも目に見えていましたので、 夫と話し合って、その夜の内に庭の片隅にドライフードを入れた 容器を置いて、雨にぬれないようにかさをさしかけておきました。 ゴミあさりではろくな栄養も得られないことでしょう。 あばら骨の浮き出たやせ細った体で、恐れと食事欲しさで口からよだれをたらしながら、 びっこの左前足をプルプルさせながら、食器に近づいてはガツガツ食べる姿が毎夜中我が家の光景となりました。 でも風の音にも、遠くの物音にももちろん私達の気配にも、 常にびくびくして、はじけるように飛びすさりアッという間に逃げ去ってしまいます。 「これは保護するのは大変そうだなあ」と思い、 とりあえず出会える時には、レスキューレメディを使おうと決め、不定期ながらほぼ1ヶ月半程の間使いました。 うまくすれば夜起きている内に出会えるのですが、だいたいは真夜中や、早朝らしく、 回数にすればあまり、多くはなかったと思います。これといって顕著な変化もないかなあ・・・、 と思っている内に、まだ梅雨の最中の7月の庭に、毎朝、毎夕、明るい内に食事を当てにしてでしょうけれど、 来るようになりました。 雨のあまりあたらないような木の下や、陽のさす朝には、 草の中で日向ぼっこを楽しんでいるようにうつらうつらしているようになりました。 温室のトビラのすぐ前に食器を置いても、開け放ったままのトビラの対面の私達が見ているところでも食べるし、 手からも食べるし、時には頭をなぜることもできるようになりました。 それでも首輪を手にして、のばすと、ダメですし、身動きの気配にもサーッと逃げてしまいます。 「人間に対する恐れがひどいネ」と、話し合い、 ミムラスとスクレランサス、それと長い緊張に満ちた放浪生活での疲労に対してオリーブを使いはじめました。 8月も近づくと、民宿の多い村では、どうしても増加する生ゴミを外に出しておくことになります。 COOに対する不満は多くなり、食事を与えている私達のことも知って直接、間接に耳に届くようになりました。 「早く保護できないとまずいなあ」と気持ちはあせりますが、 「どんな意味においても新たなトラウマは加えない・・・」というのが、 COOちゃんの保護について私達が決めたことでしたので、 「彼女の心がほぐれて近づいてくるのを、とにかく待とう」と言い聞かせ、 会うたびに、食事のたびに、私達の考えを彼女にも語りかけたりしつづけました。 「ここに戻れば安心だよ」というエネルギーが伝わればいいと思ったのです。 夫のキャンプ場の手伝いがふえて、家を留守にする日がふえてきた頃、 東京の友人から数日我が家で仕事をしたいと話しがありました。 私達は、渡りに舟と大喜びし、COOちゃんのことと、 レメディのことを説明し、食事にたらして食べさせてくれるよう頼みました。 朝方には、ほぼ毎日、庭の南の隅のモミの木の下、 下枝をはらったのを、つみかさねてある所をベッドにしているのがわかっていましたけれど、 毎日一日中、家に人がいるのがよかったのでしょう。 「毎日けっこう長い時間、庭にいて寝ているヨ」とのことです。 COOちゃんは短毛の黒と茶のマーブル模様なのですが、葉の枯れた、枝のつんである所の色といっしょくたになって、その中に妙につるんとしたかたまりがあるな、と目をこらすと、 丸くなって寝ている姿だったりしてなかなかほほえましいのでした。 そうこうしているお盆過ぎのある朝、食器にガサガサッとドライフードの音をさせて、 家の中から「COOちゃん、朝ごはんだよー」と呼びかけましたが、少しも身動きしません。 「おかしいなあ、体の具合が悪いのかな」と思って、そろり、そろり、食器を持って、 中腰で近づいてみましたがやはり動きません。 彼女の前にしゃがんでじぃ〜っと待ってみましたが動きません。 食器を出すと寝そべったまま食べはじめました。 それからCOOちゃんが二人の人間にはさまれて、頭や背中をさすられながら話しかけられながら、 首輪とリードをつけられるのに、わずか数分でした。 あまりにあっけない・・・夢みたい・・・私と友人達は、すわりこんで、 いつまでもCOOちゃんをなでさすっていました。 「COOちゃん保護の知らせ」は、早速私達の友人達、夫のキャンプ場で、 一緒に仕事をして下さる犬のトレーナーの方々、いきさつを見守ってくれた人々に次々伝えられ、 皆で大よろこびしたのです! 彼女はその後は1週間程、食事とトイレと散歩以外はこんこんと長い時間眠り続けました。 散歩に出かける時には、しっぽは両後足の間にたれさがって、一刻早く家に帰りたがる風です。 花火の音などに驚きますので、家に近づくと急ぎ足になります。 保護してからはオリーブだけだったのですが、 スターオブベツレヘムとミムラスを加えました。 その内に額のあたりの硬い表情がやわらいできて、まなざしがあかるくなり、 顔の表情がふえたり、くつろぐ体がやわらかくなってゆく・・・散歩に出るのを喜ぶ、 しっぽをあげて振って歩く。我が家の先住犬2匹と森の中をじゃれあいながら走る。 お腹をみせて甘える・・・ すこしづつすこしづつ、でも確実に心はほどけ、安心に包まれていくCOOちゃんと共にすごすのは、 ほんとうにうれしいものです。 「プロット・ハウンド?、どんな犬ですか、見たいナァ・・・」キャンプ場は犬連れでいっぱいですが、 大勢の人や犬が行き交うデッキに寝そべっているCOOちゃんは、 いつも犬にも人にも淡々として静かにしていて、美しい姿です。 相手がノラ生活者で、なかなか会えない日も多く、レメディの使用も不定期でした。 エサがある所に犬が入りびたるといえば当たり前、疲れも限界に来ていたでしょうけれど! 深さや人間への恐れがあれ程強かったことを考えないると、 エサが食べられる場所」というだけでは、解決できない部分にレメディがたしかに作用したと思います。 こうして「バッチ博士」に出会い、触れ、人生に彼の遺産であるフラワーレメディを 取り入れることができたこと、それを通して深まった世界に感謝でいっぱいです。 バッチ博士のほほえみに包まれているようですね。 長くなりましたが、COOちゃんと私達、レメディとの出会いは こんな具合でした。6ヶ月の間のエピソードは他にもあれこれありますけれど、 またいつかお会いできる時にでもおしゃべりできるといいナ、と思います。 <<その後 2000年夏のCOOちゃん>> 保護して5ヶ月目頃の、今年の1月に子宮の蓄膿症が分かり、 子宮摘出手術をしました。 さっぱりしたのか、顔の表情は一層明るくなりました。 体重は増えて、ちょっぴり(?)肥満傾向を言われ、ダイエットしました。 骨折していた前足は、まっすぐではないけれど治って、 運動制限はなく森の中をよく走ります。 ながーいお耳のまわりを掻いてあげると、よろこんで、 そのうちひっくりかえって大喜びします。 食事をもらう順番、散歩のとき、ガラス戸から外に出る順番、 いつもちゃんと第3位の立場をわきまえています。 とっても風格のある姿とお顔で突然飛んでいるハエを、 ハフハフ口を開けて追いまわすというのが、イメージ破りでこっけいでまた可愛いのですよ! |
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